今回は、令和4年4月に改正されたキャリアアップ助成金(正社員化コース)についてお話させて頂きます。
キャリアアップ助成金は、毎年制度変更がありますので、常に最新の内容を抑えておくことが重要になります。
令和4年4月の改正は要件が厳しくなっているため、今まで通りでは支給を受けられない可能性がありますので、注意が必要です。

【令和4年度開始の主な変更点】 

・助成対象となる転換の見直し
・正社員定義の変更
・非正規雇用労働者定義の変更

【各変更点の詳細】

●助成対象となる転換の見直し
派遣社員やアルバイト、契約社員など非正規雇用労働者の正社員化を支援する「正社員化コース」では、助成対象となる転換が見直され、有期雇用労働者から無期雇用労働者への転換の助成が廃止されます。
これにより、助成対象となるのは、正社員待遇を受ける労働者へ転換した場合に限られます。
(1) 有期 → 正規 1人当たり 57万円
(2) 有期 → 無期 1人当たり 28万5千円(廃止)
(3) 無期 → 正規 1人当たり 28万5千円

●正社員定義等の変更
正社員定義の変更があり、これにより就業規則等に基づき「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」の適用がある正社員への転換が必要となります。
細かい要件についても注意が必要で、例えば、賞与に関しては、原則として支給することが明瞭であることが必要になります。
また、退職金に関しては労働基準法上で就業規則等に記載が義務付けられた項目を記載しなければいけません。

現行  同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されている労働者

改正後  同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用されている労働者
ただし「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている者に限る

●非正規雇用労働者定義の変更
非正規雇用労働者の定義も変更となります。
これにより「賃金の額または計算方法が正社員と異なる就業規則等」の適用を受ける非正規雇用労働者の正社員転換が必要となります。
例えば、基本給、賞与、退職金、各種手当等については、いずれか一つ以上で正規雇用労働者と異なる制度を明示的に定めていれば(基本給の多寡や賞与の有無等)支給対象となり得ます。
就業規則には「個別の雇用契約書で定める」と記載し、雇用契約書で正社員と異なる雇用契約を締結するだけでは支給対象外になります。
また、有期雇用労働者を正規雇用労働者に転換する場合は、就業規則等上に「契約期間の定め」が必要になります。

現行  6か月以上雇用している有期または無期雇用労働者

改正後  賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を6か月以上受けて雇用している有期または無期雇用労働者

今までのキャリアアップ助成金の正社員化コースよりも要件が厳しくなっているため、就業規則の確認や見直しが必要になってくるかと思います。
大まかな今回の変更点は上記の通りですが、細かい内容についても変更点がありますのでご注意ください。
規定例などの詳細は、厚生労働省のホームページに掲載されています。
スズカ社会保険労務士法人では、各種助成金の代行や就業規則の作成や見直しも行っておりますのでお気軽にご相談ください。

厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html

お問合せはこちら
https://spg-sr.jp/form/