札幌市中央区のスズカ社会保険労務士法人|札幌駅・大通駅近|人事労務顧問・就業規則・助成金・給与計算などのご相談受付中  TEL.011-205-0731[平日 10:00-17:00] WEBフォーム受付

労務通信

雪道での通勤災害の発生件数が増えてきています!

今年の札幌は例年より暖かい日が多く、過ごしやすいなと感じていましたが、それでも当然のように雪は降りますし、朝晩は路面も凍結していますね。
日中の暖気で溶けた雪が凍結した道路はとても滑りやすく、通勤災害の発生件数も増える傾向にあるようです。
北海道の厚生労働省の統計でも凍結した路面での「早朝」の通勤災害の発生割合が特に多いという結果が出ている様です。
そこで、今回は労災(主に通勤災害)について簡単にご説明させていただきます。

まず、労働者を雇っている事業主に原則加入義務のある労働者災害補償保険法の給付ですが、大きく分けて
「労働災害に対する補償給付」と「通勤災害に対する給付」の2種類に分けられます。最初にそれぞれの概要を記載します。
ちなみに労働災害の方にだけ”補償”とあるのは、労災保険が労働基準法で定められた会社の「災害補償義務」の一部を肩代わりしてくれる制度という趣旨に由来します。

【労働災害とは】
「労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態」において発生する災害の事を指します。
一般的に使用者が管理している区域内での災害がこれにあたります。
大まかな判断基準としては①「業務遂行性」と②「業務起因性」があるかで判断される事となります。

①「業務遂行性」とは、「労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態」の事を言い、事業所の管理区域内での災害は原則これを満たす事となります。
ただし、管理区域内での災害であっても、休憩中の私的な行為(生理的な行為を除く)による災害等、一部例外もあります。

②「業務起因性」とは、「業務と傷病等との間に相当因果関係がある状態」を言い、急性の外傷(打撲、切傷等)であれば概ねこれに該当します。
一方、慢性的な疾患(ぎっくり腰等)に関しては、状況により労基署が判断する事となり、認められない場合もありますが、
事業主には労働災害の報告義務がありますので判断に迷う場合でも労働災害の報告をし、労基署の判断を仰ぐようにしましょう。

【通勤災害とは】
①「就業に関し」、②「住居から」③「就業の場所」までを④「合理的な経路および方法」で移動した際の災害が対象となります。

①「就業に関し」とは、就業の為の移動、または就業後の移動の事を指します。

②「住居から」とは、労働者が居住している家屋などの場所で、
マンション等の場合は賃貸部分(玄関)を出たところから、持ち家の場合は敷地を出たところからの事を指します。
※出張の為の住居から就業の場所への往復は通勤災害ではなく、原則労働災害扱いとなります。

③「就業の場所」とは、業務を開始し、または終了する場所をいいます。
事業所の管理敷地がある場合は敷地内を含み、テナント等の場合は賃貸部分の事を指します。また、事業所間等を移動する場合は移動の間も就業の場所となります。

④「合理的な経路および方法」とは、一般に労働者が用いると認められる経路および方法をいい、会社に届出ている経路および方法かどうかとは原則関係がありません。
例えば、今回の冬の通勤災害ですと、”普段は電車通勤だが、遅延が予想される為に徒歩で通勤した”場合等も合理的な経路および方法と認められる可能性が高いです。

また、冬の通勤災害では車のスリップ事故等、第三者が絡んでくる災害も多くなります。
この場合、治療費のみで相手方が全額負担する場合は、通勤災害の申請をしないこともありますが、4日以上の休業がある場合は休業給付の申請も合わせて申請する事をお勧めします。
簡単に理由を説明しますと、労災保険の給付には原則の保険給付(休業給付の場合、平均賃金の6割)の他に特別支給金(休業給付の場合、平均賃金の2割)が支給されますが、
特別支給金に関しては第三者からの損害賠償額との併給調整が行われない為です。

通勤災害の場合、事業主に責任は無く、申請をしたとしても業務の手間が増える事以外には不利益はありません。
決して安くない金額の保険料を払っている訳ですので、うまく活用して労働者が安心して働ける職場環境づくりに生かしてもらえればと思います。

お問合せはこちら
https://spg-sr.jp/contact/

関連記事

TOP